現在も続くガラパゴス的解釈の発達の例

映画「レインマン」を見れば過度な例としてのアスペルガーを理解できるはずなんだけど、人的・社会的経験の乏しさからくる言語・非言語コミュニケーション能力不足をアスペルガー症候群だと思い込み、勝手に自分で納得している人がいる。

アスペルガーに逃げたがる人

 高機能自閉症(つまり、知的障害を伴わないカナー型自閉症)とアスペルガー症候群がどれだけ重なるかについては未だはっきりしない部分が多い。でも何故か日本の業界ではイコールで結びたがる人が多い。
 しかしまあ、所詮印象論ではあるけど、あえて病名をつけるならOCDか残遺状態かなあという感じのせいぜい「強烈だが無害な奇人」としか認知されていなかった人*1が実は生まれた直後にはもう始まっている広範囲の器質的障害だったなんて!! という驚きが多くの人に共有されたことが、アスペルガー症候群が割合急速に認知された理由の1つという感触がある。そうなると、AS=HFAという分類は全く見当外れと言っていいように感じる。せいぜいAS⊂HFAか。
 そもそも映画のレインマンは分かりやすくカナー型な上に、自力で遺産を管理できなさそうな程度の知能っぽいのに記憶力と計算力が凄い!! 障害者ってふしぎ!? というお話(つまりサヴァン症候群ではあるが高機能とは言いがたい)なのは秘密。

*1:自閉症とアスペルガー症候群に出てくる「伝統に生きるおばあちゃん」とか。